日々、相談者の方々と接していると、「なぜ、他の人にはできて、自分だけ赤ちゃんができないの...」
とても深く苦しい思いを抱えていらっしゃいます。
誰にも相談できず、孤独な葛藤で、人知れず重苦しい毎日を過ごしていらっしゃる方が多いようです。
そんな、心理状態がストレスとなって、ホルモンにも影響し、悪循環となります。
そこで、一呼吸をして頂いて、少しでも良い方向に転じるきっかけのために、精神的サポートを含めて、漢方のアドバイスをしたいと思っています。
中医学とは、漢方薬や鍼灸、食養生などで対処する中国の医学です。
「病気の体を診る」西洋医学と、「病気にならない体づくり」が目的の中医学が手を組んで、互いの足りない点を補えます。不妊に関しては西洋医学は排卵誘発や体外受精などの 画期的な技術がありますが、何度試してもうまくいかない場合は、母体の準備を中医学で体づくりをすれば、成功するケースがあります。
周期調節法は、中医学に西洋医学の長所を融合させた「中西医結合」の不妊分野では人気の高い対処法です。
女性の体は、月経周期によるホルモン分泌に伴い、体調も変わります。
この月経リズムを、月経期、卵胞期、排卵期、黄体期という4つの時期に分け、 各時期にのリズムに合わせて、役割の異なる漢方薬を飲み分けていくのが周期調節法の特徴です。

月経不順を整える
月経不順は、少しずつ進行していき重症化することもあります。月経不順は早めに調節して、順調にすることが妊娠への早道です。
個人の状況に合わせることができる
体質や年齢など、それぞれの違う状況に合わせて対応します。養血、補腎、活血、調肝など、よくお話を聞いて提案致します。
西洋医学と併用できる
体外受精などを治療されている人も、漢方薬を飲まれる事により、可能性が高まりました。また、水分代謝が良くなったりして、ホルモン剤の副作用も軽減できます。
健康な体質に近づける
その人の体質や症状に合った漢方を対応することにより、各種の体のトラブルが改善されます。健全な体をつくることが、妊娠しやすい体に近づけ、産後も健康を維持できるでしょう。
①基礎体温をまず測って下さい。
基礎体温は、体の中の状態を知る大切な手がかりになります。排卵の有無や時期がわかるだけでなく、黄体機能の状態や、月経血がスムーズに排出されているかどうかの目安にもなります。
睡眠を6時間以上とり、目が覚めたら体を動かさずに、すぐ測定します。備考欄に生活の変化も記入しておくと参考になります。
②電話で予約して下さい。
電話で来店のご希望日時をご相談下さい。現在の状態や、悩み事などゆっくりお話をお聞きする為に、予めご予約していただくと待ち時間や他の人に気遣うことなく相談を受けることができます。
③カウンセリングを受けて下さい。
生活習慣や体の状態、月経の様子や体の悩みまで質問があり、体質の判断や漢方薬を調整する目安としています。
相談カードに基づいて、カウンセリングをしながら、不妊の原因を探り、対処法を検討。西洋医学の検査後、周期調節法を組み合わせる場合もあります。
周期調節法で、基礎体温がだんだんととのってくれば、それに応じて漢方薬も変わり、症状や体質、環境などみながら、薬の種類、量を調整するためにカウンセリングは重要です。
④定期的な漢方相談をお勧めします。
ほとんどの場合、1ヵ月ごとの定期相談をしております。月経が始まったころですと、1周期分がわかって判断しやすくなります。
Q1. | どのくらいで効果が出ますか? |
A1. | 比較的スムーズに体質改善できるケースなら、1~2周期で効果がでることもあります。通常なら半年くらいが目安です。 ただし、周期調節法の効果の出方は、生活習慣や季節の変化なども関係するので、個人差があります。 |
Q2. | 漢方薬は飲みにくくないですか? |
A2. | 現在は、製剤やシロップ・顆粒タイプなど、さまざまな形に工夫されているので、飲みにくいことはないと思います。 それでも、味や香りには特徴がありますから、どうしてもなじめない時は、ご相談ください。 |
Q3. | 費用はどれくらいかかりますか? |
A3. | オーダーメイドの漢方薬は、人それぞれ費用が違いますが、目安は月1~3万円。費用がご心配でしたら、毎月かけられる金額を提示していただければ、必要な漢方薬を優先して、おすすめします。 |
Q4. | いつから始めたらいいですか? |
A4. | 妊娠しやすい体づくりが目的ですから、時期は特に選ばず、いつからでも始められます。 基礎体温表を3周期分くらい持参して頂くのが理想ですが、データをとるのに時間がかかるようでしたら、1周期分を持って相談に来てください。 |