
自律神経は、交感神経と副交感神経の二つに分けられます。
交感神経は、主に昼間、起きている間に働き、副交感神経は、寝ている最中に働きます。日中、体を動かしたり、頭を使ったり、エネルギーを費やす方向に交感神経が働き、 主に夜、エネルギーを蓄える方向に働くのが、副交感神経です。
このバランスが崩れた時に、「自律神経失調症」と言われます。
この代表的なものは、不定愁訴、更年期障害、便秘などがあります。のぼせ、心悸亢進、冷え性、頭が重い、めまい、耳鳴りがする、不眠、恐怖感、だるさ、落着かない、息苦しい、食欲が出ない、疲れやすいなどの症状があります。

気を発散することができなくて、気が渋滞して鬱になり、人に会いたくない、人としゃべりたくないという状態が鬱を加速させ、部屋に閉じこもるようになります。
登校拒否、出社できなくなり、憂鬱になり落ち込んできます。
肉体的には全身の筋肉が緊張して収縮するので、胸部の圧迫感、胃が収縮するので食べられない、緊張性便秘、腹痛、肩こりなどが現れます。

疏肝理気解鬱といって気の流れをよくし、気をめぐらす漢方薬を考えます。たとえば、逍遥丸、桂枝加竜骨湯、柴胡加竜骨牡蠣湯、柴胡桂枝乾姜湯などをもちいます。

脾虚の人つまり胃腸の弱い人は、物事をクヨクヨ思うところがあり、思えば気が結ぶといわれるように、気が停滞して憂鬱になる。 食欲がない、疲れる、気力が出ないなどの脾虚の症状の外に、不安感、不眠なども現れます。

健脾養心・益気安神といって胃腸を整え、栄養をあたえ、元気を与えて、心を落ち着かせる漢方をもちいます。例えば補中益気湯、帰脾湯などがあります。

心のアンバランスの症状をいいます。中医学的に申しますと、腎陰虚、腎水の不足により心火(こころの火)をコントロールできなくなり、こころの火が燃え盛り、いらいら、怒りっぽい、体中に熱感、のぼせ、動悸、不眠などが現れます。

滋陰降下、交通心腎といって、腎の熱をとり、心を養い、気を落ち着かせる天王補心丹などをもちいます。